terra〜物語のガードナー

物語を紡ぎ出すことに人生を費やしているインディーズ作家・多部良蘭沙が、日常で感じたことを綴るブログです。どうぞ、よろしく!

今の私を作ったサイト

 

 

私の最大の趣味は、映画。

それを生かす方法として

レビューを書いていました。

 

その投稿先が、

『ぴあ映画生活

https://web.archive.org/web/20200229222854/https://cinema.pia.co.jp/review/

 

多少なりとも映画を観る方なら、

一度は覗いたことがあるかもしれないコミュニティサイト。

 

ところが先日、

とつぜんのサービス終了が伝えられたのです。

 

以前と比べて利用者が減ってはいたので、

仕方のないの結果かもしれませんが。

それでも私にとってはショッキングな出来事でした。

 

このサイトの魅力は、

ユーザー同士の意見交換が活発だったことです。

 

ただレビューを投稿して

「いいね!」をもらって終わり、ではない。

 

投稿したものに他ユーザーの書き込みがたくさんついて、

友好の輪を拡がりました。

 

さらによく激論も交わされた。

議論好きと言われるドイツ人も

本当に驚くんじゃないかと思うくらいのレベルです。

 

映画レビューサイトに限定すれば、

これに似たところはないでしょう。

 

 

そしてこのサイトは、

私の生活にいくつかの変化をもたしました。

ひとつはシネコンに通う癖がついたこと。

 

活発なレビューアーの多くが

劇場鑑賞を基本としていたので、

話の輪に入るためにはそれが必須でした。

 

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そうして数多くの映画を鑑賞したのです。

その数、18年間で1000本以上!

 

 

つぎにネット上のコミュニケーションを

楽しむ習慣がつきました。

 

このサイトで知り合った方からあるSNSを紹介され、

そこでより友好を発展させ、

さらにはオフ会などで顔を合わせたりもしました。

 

おそらくネットがなかったら、

知り合うことのない方々だったと思います。

 

 

しかしそれ以上の恩恵は

 〝小説を書く〟

というライフワークでした。

 

私は若い頃から小説を書いていましたが、

上達が望めず一度、筆を折ったのです。

 

それから創作活動を一切しないまま

10年が経過したとき、

映画生活が懸賞金付きで

映画のアイデア募集を始めたのです。

 

するとあふれるように

ストーリーが頭から飛び出しました。

 

「若い頃、書けなかったものが、なぜ?」

というのは人生経験を積んだこともありますが、

際たるものは莫大な映画の鑑賞本数。

 

やはり他人の作ったものにふれるというのは、

いちばんの肥やしです。

 

こう書くと、もはや

〝作家としての私を作ったのは映画生活

と言えるかもしれません。

 

そういうわけで、今回の閉鎖決定は

たいへん衝撃だったのですが。

 

しかしじつはその報を聞いた瞬間、

「ほっ」と胸をなでおろしている自分がいたのです。

 

(来月のブログに続く)