terra〜物語のガードナー

物語を紡ぎ出すことに人生を費やしているインディーズ作家・多部良蘭沙が、日常で感じたことを綴るブログです。どうぞ、よろしく!

犯行当日の朝——

 

 

先日の安倍元総理襲撃事件は、

たいへんショッキングでした。

みなさんも驚かれたことと思います。

 

私はスピリチュアリストなので

死に対して否定的な考えはありませんが、

だからといって命が奪われることが

良いこととは言えません。

 

息長く政権を率いてこられた上に、

まだ若い〝早すぎる死〟

心が痛みます。

 

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ただ私はこの事件については、

加害者に目が行ってしまうのです。

そして、以前から考えていた

〝あること〟に思い至りました。

 

 

私は前に取り上げた

京都アニメーション放火殺人事件を始めとして、

川崎市登戸通り魔事件や北新地放火事件、

東海道新幹線車内殺傷事件などに

興味を持っていました。

 

これらは加害者が共通して

〝組織に属さない一般男性が、

 たったひとりで計画した犯行〟です。

 

さらにその経緯を追うと

(当人が死亡して不明瞭なものもありますが)

生活や人生に行き詰まった末での

行いのように思えるのです。

 

「そんなつまらない奴に高名な政治家や

 善良なひとたちが殺されてしまうなんて!」

と思いたくなるところです。

 

そういえばテレビでも、

とあるコメンテーターが

「死にたいなら他人を巻き込まずにひとりで死ね!」

と発言して共感を集めていましたね。

 

しかしむしろ、

そういった言葉が

彼らを追い詰めているのではないかと。

 

だから私は、

ここは逆に考えた方がいいと思うのです。

 

つまり、

 

〝どれだけ無名で社会に貢献していない

 ように見える人でも、

 ぜったいに馬鹿にしてはいけない〟

 

 ということです。

 

なぜなら、

これらの事件から透けて見えてくるのは、

ちっぽけな一個人であっても日本を大きく

揺るがせてしまう事実を示しているからです。

 

そして、同時に社会から爪弾きにされてしまった

他のひとたちの心の叫びをも

代弁しているような気がするのです。

 

もちろん事件そのものは許されないことですが、

だからといって切り捨てるのではなく、

むしろ彼らを思いやる心が大切な気がします。

 

 

犯行当日の朝——

彼らに対して、

もしだれかから一言でも

親切に声をかけられることがあったら?

 

ひょっとして、

その後の結果は大きく違っていたかも・・・

そう考えずにはいられないからです。

 

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