terra〜物語のガードナー

物語を紡ぎ出すことに人生を費やしているインディーズ作家・多部良蘭沙が、日常で感じたことを綴るブログです。どうぞ、よろしく!

情報過多にご注意を!

世界がリーマンショックに大揺れした10年前、

恐ろしく暗い年末を経験したことを覚えています。

テレビが毎日、

派遣雇止めのニュースを流していたからです。

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ほんとうに暗澹たる気持ちでしたが、

ずいぶんあとになってふり返ってみると

問題はニュースそのものではなく、

不必要な情報を取り入れすぎて

ストレスになっていたことが悪かったのだと

思うようになりました。

 

私は戦後生まれとはいえ、

まだ時代は昭和でしたから、

小学生のころは今ほど情報にあふれていません。

それで家にあった百科事典にかじりついていました。

 

高学年の頃にはアニメが好きになりましたが、

毎週テレビで放送されているものを

ただ楽しむだけでした。

 

そんなある日、

姉がアニメ雑誌なるものを買ってきたのです。

それを見せてもらったとき、

たいへん衝撃を受けると同時に興奮しました。

 

この世には、

こんなすばらしいものがあるのか! と。

 

そこには新作情報はもちろん、

番組スタッフのインタビューや

ファンの声なんかも載っていて、

自分がふだん観ていた作品が

どんなひとたちによって作られ、

そして受け止められているかが

わかるようになっていたのです。

 

制作者のなかには深い考察を経て

作品に反映させている

監督やアニメーターもすくなくなく、

その姿勢にたいへん感銘を受けました。

 

この体験によって私は

〝情報は積極的に取り入れるべきもの〟

と誤解してしまったのです。

 

世界は今、ウイルスとの戦いを続けていて、

どうしてもそのニュースに釘付けになってしまいます。

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 しかし、

過剰にはのめり込まないように注意しています。

たしかにいつ流行が収束するか?

株価の下げ止まりは?

はたして東京オリンピックは無事開催されるのか?

などといったところは非常に気になるところですが。

 

しかし朝から晩まで

ワイドショーやニュースで語られる

専門家やコメンテーターの意見に耳を傾けても、

それで心が落ち着くことはありません。

もしあったとしても一時的なものです。

 

先のことはわからないのだから、

とにかく今は感染拡大に貢献しないよう、

予防につとめるだけで十分なのだと思います。