terra〜物語のガードナー

物語を紡ぎ出すことに人生を費やしているインディーズ作家・多部良蘭沙が、日常で感じたことを綴るブログです。どうぞ、よろしく!

しっくり行こう!

 

今から15年近く前、

SNSを利用していたときのことです。

 

とあるユーザーに率直な意見する方がいて、

 

「私は募金なんか一切しません。

見知らぬ他人より自分の楽しみです」

 

と日記に書いていたのです。

 

これは私にとって強烈な言葉でした。

 

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募金や寄付それ自体は善意で行うものなので、

しようがしまいが自由です。

 私も積極的にする方ではないし、

この方を咎めるつもりはありません。

 

むしろ、ここまで正直に

自分の気持ちを発信してしまえるというのは、

うらやましくもあります。

 

それで思い出したのが、

むかしマザー・テレサの映画を観たときのことです。

 

ご存知のように

著名なこの方は神から遣わされたような聖人で、

 

「見知らぬ他人に奉仕することが自分の楽しみです」

 

とでもいうような女性です。

 

しかし当時の私は

観ていて非常に重いものを感じました。

 

「自分はとてもあそこまではできない」

 

そう思ってしまったのです。

 

その後、

宗教関係の本(特に仏教関係)を読み

 

「そうか、いろんなひとがいてもいいんだ!」

 

と思えるようになりました。

 

1円も募金せずに

自分の楽しみだけにお金を使うのがいい

と思えるひとは、それでいい。

 

マザー・テレサのように

孤児たちのために人生を捧げることが

悦びになっているなら、それもいい。

 

いちばん大事なのは、

 

「自分の行いが自分自身にとって

しっくり行っているかどうか」

 

ではないでしょうか。

 

「みんながしているから仕方なく寄付をする。

でも、ほんとうは自分で使いたいんだけどな……」

 

そう思ってしまうくらいなら、

する必要はない。

 

そう今の私は考えるのです。